自己啓発

『本質を見極める勉強法』~情報が多い時代に身につけるべき【本質】を見極める力~

ネット社会となり、世の中に情報があふれかえっている。

この事実は言うまでもないことだと思います。

世界中で起こっている事象を、誰でも簡単に知ることができる世の中です。

ものすごくいいことだと思います!!

 

しかし、情報が多すぎる分、ひとつのことを深く考える時間が減っていっていることに気づいていますか?

スマートフォンでYahoo!ニュースをみた次の日、前日にどんなニュースがあったか覚えているでしょうか?

ほとんど覚えていないと思います。

 

今の日本人には、若い世代を中心に、総合的な知識力が不足している+物事を深く考える思考力が低下していると言われています。

AIが単純労働を行い、仕事がどんどん減っていく中でも生き残るのは、クリエイティブな発想力をもった人(=すなわち自分で考えて行動できる人)です。

そのためには、本質を見極める力を身につけることが必要となってきます。

 

この記事では、本質を見極められるようになるには、どうすればいいのか?

それを紹介します。

 

本質を見極める【歴史と宗教を学ぶ】

本質を見極めるのに、一朝一夕で簡単な方法はありません。

様々な物事を知ることで、視野が広がり、自分で考えて判断することができるようになります。

では、何から学べばいいのか??

それは、歴史と宗教です。

 

なぜ歴史と宗教を学ぶべきか?

現在、いうまでもなくグローバル化が進んでいます。

コンビニには外国人が立って接客していますし、道を歩けば外国人とすれ違う。

これが当たり前になってきています。

その外国人とコミュニケーションをとる際、ただ英語が話せればいいというわけではありません。

 

真に必要なのは、異文化や価値観の違いなど相手を理解することから始まります。

そうすることで、

「彼らはなぜそのように考えるのか?」「彼らはなぜそのように行動するのか?」

ということがわかります。

 

本質を見極める【学問の雑食】

歴史と宗教を学んだあとは、何を学べばいいか?

それは、自分が少しでも興味のある分野からでいいので、コツコツと徐々に範囲を広げていくことをおススメします。

その際、広く浅く身につける程度で大丈夫です。

 

一つの分野を専門家レベルまで知識を深めると、偏った視点を持つ傾向にあります。

TVなどでよく見る専門家をイメージするとわかりますが、自分の主張は絶対に正しい!という考えがあるため、

他人の意見に耳を貸そうとは中々しません。

 

専門分野に偏った視点ではなく、多面的な角度から物事をとらえることが大切です。

学問にとらわれずに学問の雑食をしていくと、自らの視野が広がっていくのが実感できるようになります。

 

本質を見極める【方法】

これまで、本質を見極めるために必要なことを2つお伝えしました。

1.歴史と宗教を学ぶ

2.学問の雑食

ここからは、具体的にどうやって勉強すればいいのか紹介します。

 

本をたくさん読む

読書のメリットは、疑似体験ができることです。

ある国の歴史や宗教を学ぼうと思っても、その国にわざわざ行くお金も時間もないのが現状です。

書籍を読むことで、世界中の歴史や宗教、価値観などが、想像しながら理解することができます。

 

こういうことを言うと、

学ぶだけならネットでいいのでは?という意見が出てくると思います。

ネットよりも本をおススメする最大の理由は、

ネットは余分な情報が多すぎる。ということです。

 

ココがダメ

ネットで調べたいことを検索したとき、確実に知らなくてもいい情報、関係のない情報も目に飛び込んできます。

私たちは普段意識していなくても、脳はそれを一つの情報としてとらえて処理しているのです。

そうすることで、無駄なエネルギーが消耗するため、本当に知りたいことに実は集中できない環境になっています。

 

難解な本を読む

本質を見極めることができない原因は大きく2つあります。

1.知識の絶対量が足りない。

これは、いろんなジャンルの本を読み続ける努力が必要です。

 

もう一つの原因は、

2.知識の組み合わせができない。

これは、ジャンルが違うある知識とある知識とを関連づけて考えれないということです。

 

知識量を増やすことは重要ですが、それと同時に、頭の中で深く考えるという作業も必要になります。

深く考える結果、私たちが予想する以上に思考力は鍛えられて、本質を見極める力も早めに身につけることができます。

そこで、難解な本を読むのが一番手っ取り早い方法です。

 

難解な本の例

構造主義

・レヴィ=ストロース

・ジャックラカン

ポスト構造主義

・ジャックデリダ

・フーコー

など、偉大な哲学者や、思想家の本を読むのがおススメです。

読むときは、書かれていることを一語一句覚えるのではなく、彼らの考え方の大枠を学ぶのが重要であるということを意識します。

 

本質を見極める【本の読み方】

読書の絶対量が多ければ多いほど、その人の知識量は多くなり、視野が広がります。

⇒それが、本質を見極める洞察力へ。

 

しかし、だからといってやみくもに読んでも、効率的ではありません。

読書の量だけではなく、質も大切です。

 

質のいい本を読む

たとえば、『世界のエリートの働き方を学ぶ』や、『ハーバード流のビジネス戦略を学ぶ』

といった類のビジネス書を何十冊読んでも、ほとんど効果はありません。

なぜか?

⇒このような本の著者は、すでにすぐれた思考力や洞察力を持ち、そのテクニックを紹介しているにすぎない。

 

読者がただテクニックをまねしても、本当に使いこなすことはできないのです。

野球やサッカーで、高度な技術を教わってそれをまねしようとしてもできないのと同じです。

 

世間にあふれているビジネス書は、わかりやすく書かれてあるため理解しやすく、読んだ後は妙な自信と満足感がありますが、それらは表面的なことにすぎないのです。

そんな簡単にまねできるのなら、こんなに本は次から次へと出版されないでしょう。

それを考え、一歩一歩努力することが重要です。

 

古典を読むのがベスト

新たな読書を始めるにあたって、おススメするのは古典です。

古典とは、文字通り、古い時代に書かれた書物のことです。

しかし、ここいう古典は、学問の分野において歴史的価値を持ち、後世の人々の教養をはぐくむと考えられる書物です。

 

古典を勧める理由は、歴史に名を残す偉大な天才から、その時代の英知の結晶とも呼べる思考の枠組みを学べることです。

その時代の社会や人間に対する深い洞察がなされており、それらを学ぶだけでもビジネス書を50冊、100冊読むよりも大きな収穫があります。

 

本を読むときに意識すること

本を読むとき、意識をどこに持っていき、どこへ向けているのかによって、同じ冊数を読んでも効果が全く違います。

言い換えれば、読むときの意識の方向性が正しければ、効率的に思考力と洞察力を高められるということです。

 

読むときに一番優先すべきは、すべてを覚えることではなく、著者の志向の流れや枠組みを理解して、自分の知識として吸収することです。

これこそが、思考力と洞察力を鍛えるために必要で、自らの視野を広げることにつながります。

 

ここで注意すべきなのは、本の要旨以外の細かい部分をけっして読み飛ばさないということです。

古典に限らずどんな本でも、表面的な部分だけでなく深層まで理解しようと思ったら、細部まで理解することが重要になります。

覚えるということと、理解するということは別物で、この「理解する」ということにフォーカスすることこそが肝なのです。

 

記憶に残る読書方法

ここまで、本質を見極めるためには、

・歴史や宗教、古典、やその他の興味のある学問について、本を読んで勉強することが重要

・本を読むときは、ただ読むだけではなく、著者の志向や枠組みを理解する意識を持つ

といったことをお話ししました。

具体的にどのように本を読み進めたらいいのかを説明していきます。

 

①イメージで理解する

どんな本を読むときも、内容を理解しようとせず、著者の考えを理解しようと、一生懸命頭を働かせます。

その際、自分の頭で考えるとき、できる限りイメージで理解しようとします。

 

記憶するという行為には2パターンあり、

1.書かれている内容を暗記して覚える。

2.書かれている内容をイメージして覚える

 

後者の方が、覚えるつもりがなくても自然と頭に残り、一度忘れてしまってもすぐに思い出すことができます。

本を読み慣れていない段階では、意識しなければ難しく、エネルギーもいつも以上に消費して疲れます。

それを何度も繰り返すことで慣れていき、自然と身についていきます。

 

②マーカーや付箋を使う

これが要点だ!と思う箇所にマーカーで線を引いたり、付箋をつけたりしながら読みます。

こうすることで、自分の頭で考えることができ、記憶の定着率が上がります。

その本をしばらく読んでいなくて忘れてしまっても、マーカーや付箋だけを読み返すだけでも、不思議と記憶がよみがえります。

 

③過去の知識との因果関係を結びつけるトレーニングをする

これは前述した、著者の考えを自らの知識として吸収・理解するときに、過去に得た知識の因果関係を結び付けてみる

ということです。

 

具体的には、

今回「Aという本」を読んで得た歴史的事実は、過去に読んだ「Bという本」から得た生物学的現象とどんな関係があるのか?

現在起きているニュースとの因果関係はないか?

 

など、知識を組み合わせてみます。

 

ココがポイント

そうすることで、「点」と「点」でしかなかった知識がやがて「線」となり、「面」となり、「本質」が浮かび上がってきます。

 

まとめ

話し合いのイメージ画像。

本質を見極めるための勉強法をおさらいします。

本質を見極めるためには

  • まず歴史と宗教を学ぶ

理由:異文化や価値観の違いを知り、相手を理解できる。

  • 次に色々な学問を学ぶ

理由:偏った視点ではなく、様々な角度から物事をとらえられる。

  • 本から学ぶ

理由:ネットでは余分な情報が多すぎる。

  • 難解な本を読む

理由:深く考えることができ、思考力が鍛えられる。

  • 質のいい本を読む

理由:ちまたで多いテクニック本などは、本当の意味で理解することができない。

  • 古典を読む

歴史に名を残す偉大な天才の、その思考の枠組みを学べる。

読書方法

  • イメージで理解する

本の内容ではなく、著者の考えを想像しながら理解することで、記憶に残る。

  • マーカーや付箋を使う

自分の頭で考える手助けになる。

  • 過去の知識との因果関係を考える

「点」と「点」が結びつき、「線」になり、それがやがて「面」となり、「本質」が浮かび上がる。

 

情報が多すぎて、大事な本質の部分がわからない。

本質を見抜き、自分の頭で考えられるようになりたい。

という方には、是非この方法がおススメです。

 

簡単に身につくものではないですが、地道な努力がやがて実を結ぶと思います。

紹介した内容が、みなさんの参考になれば幸いです。

 

参考文献:『本質を見極める勉強法』中原圭介

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